新米ママさん育児・仕事両立 奮闘記 
 ~こうして乗り越えています~

 名城れい子 医師 平成22年卒

―帝京麻酔科に入局した頃-
私は、地元沖縄の市中病院で初期研修終了後上京し帝京麻酔科に入局しました帝京大学麻酔科は症例数が多く、さらに緊急の内容も虫垂炎や帝王切開から外傷、大動脈解離、脳出血と多岐にわたっていて驚きの連続でした。
私は器用な方ではないので、とにかく1年目はたくさん麻酔をかけて慣れることと、度胸をつけようと思いました。入局後は市中病院と大学との違い、地元と東京での生活の違いに戸惑うこともありましたが、先輩方にアドバイスをいただいたり、ごはんに連れ出してもらって麻酔をかけ続けることができました。2年目は生活に少し余裕がでてきて、より深く考えて麻酔をかけようと思いました。
麻酔科2年目を終了すると、標榜医を取得し、一人がけをするようになりました。一人で麻酔をかけるときは緊張もしますが、自分で成長を実感できるとともに、もっと勉強しないといけないと思いました。ちょうどその頃に、私生活では結婚し、節目の年となりました。結婚後は名字の変更や家事の分担など、新生活に慣れるまではイライラしていることが多かったと思います。そんな時には同期や先輩にぐちをこぼしていると、最後には笑い話のようになっていました。

 入局4年後 妊娠・出産

さらに、2年後、麻酔科4年目で外回りをするようになった頃、妊娠しました。妊娠がわかってからは、当直・残り番なしに勤務を軽減していただきました。私はつわりがひどく、特に朝体調がわるかったのですが、オンコールの症例に割り当ててもらったり、医局のみなさんの配慮で無事に産休までたどりつくことができました。私は、夫が外科医であったため、出産後は私一人でベビーの世話をすることが予想されたので、里帰り出産をしました。出産後はベビーと実家で4か月ほど過ごし、東京に戻りました。

 翌年  育休明け~復帰 

東京に戻ってからは、復帰にむけて保育園を探しましたが、区の保育園はどこもいっぱいでした。待機児童問題を実感させられましたが、幸い帝京大学の保育園に従業員枠で入園し、復帰することができました。そのため育休は8か月もとらせてもらいました。はじめての育児は睡眠不足やわからないことだらけで大変でしたが、日々成長していくベビーの様子をそばで見守ることができました。長期間の育児休暇を取得させてもらいとても感謝しています。
 復帰後は、産休・育休あわせると、10か月も麻酔から離れていたので、最初は不安でしたが、『焦らなくていいよ』と声をかけていただき、徐々にカンを取り戻すことができました。また、ベビーは保育園に通いはじめの頃は、すぐに体調を崩して私もお休みすることがありましたが、快くお休みをもらうことができました。
現在、私の勤務は当直・残り番なし、時短勤務でお願いしています。保育園の送迎、病院受診や予防接種など、ご配慮頂き大変ありがたく思っています。また、実は、夫が私の復帰前に麻酔科へ転科し、同じ帝京大学で研修を開始したので、保育園のお迎えや、ベビーが熱をだしたときのお休みなども協力しあってできています。

 今後について

帝京大学麻酔科は個人の様々な状況に柔軟に対応していただける医局で、臨床、研究、そして臨床留学を目指している先生もいらっしゃいます。学生の頃は男女の差も感じませんでしたし、自分が結婚・出産し育児をしているなんて想像もできませんでした。しかし、女性は育児をしながらの働き方、医師としてのキャリアの積み方を男性以上にしっかり考えないといけないと思いました。帝京大学麻酔科は育児と医師のキャリアを両立できる医局です。教授をはじめ、医局のみなさまの理解とあたたかさにとても感謝しています
これから育児・家事と両立しながら、専門医取得へむけての勉強、また自分の専門分野の構築などがんばっていきたいと思います。
                

Page Top